サハラ以南(つまりエジプト・リビアを除外する)のアフリカ諸国を
「サブ・サハラ・アフリカ」と呼ぶ。
それは47カ国に及び、世界人口の11%となる約7億人がいる。
世界で飢餓状態にある絶対貧困者(1日1ドル未満の生活者)は、8億5千万に及ぶが、
サハラ以南には2億5千万人いる。
エイズ感染者は世界で3800万人。サハラ以南では2500万人。
成人識字率は、世界平均77%(日本は100%)ブルキナファソでは13%。
サハラ以南の小学校未就学児童は、4500万人。
日本の平均寿命は世界1で83才(世界平均67才)しかしサハラ以南では50才。
最短寿命のシエラレオネでは40才。日本との寿命差がなんと43才もある・・・
そのシエラレオネ。5才未満幼児の1000人あたりの死亡者283人。
世界平均79人。日本はわずか4人なのに。
・・・絶望的な数字だ。しかしアフリカ諸国が全て最貧困に喘いでいるわけではない。
モザンビーク、という最貧国を脱しつつある国がある。
17年続いた内戦終了時の1992年のGNPは、独りあたり70ドルで世界最低だったが、
現在は250ドル。3倍もの上昇率に、アフリカの奇跡、希望と言われている。
・・・1960年代、アフリカ諸国は欧米列強の植民から次々と独立を果たすも、
植民地諸国が机上で国境を確定したことにより、部族間の土地が分断され、
部族の帰属意識が強いアフリカでは、新たに部族土地抗争が勃発し、それが内戦と発達し、
加えて、元来の宗教的・民族的な反目、他国の干渉、指導者の腐敗が、
戦争・貧困の原因となっていく。それをより複雑にしているのが先進国の資源競争である。
アフリカは資源大国だ。
石油の産出量世界の9% ダイヤ60% コバルト89%
そして今やIT産業に必須なレアメタルの代表であるプラチナは、89%を産出する。
かつては、アフリカの人間自身を資源として求めた先進国が、
現在はその鉱物資源を巡って、熾烈な競争を繰り広げている。
その最先端の対立にあるのが、欧米諸国対中国・韓国だ。
私は特に中国に関係を置く身にいるので、その辺の事情が伝わって来る。
モザンビークに資源はない。しかしなぜ奇跡と呼ばれる国家となったのか?
この国唯一の大企業アルミ精製業『モザール社』
日・英・豪・南アフリカの出資の多国籍企業である。
アルミ精製に要するボーキサイトをオーストラリアから輸入し、
この国の安価な労働力で、アルミ缶を製造して他国へ輸入することにより、
純利益5億ドルを得るようになった。それが国を潤し、学校・医療・福祉への還元となり、
内戦当時、1000人あたりの乳児死亡者235人であったのが、
現在は152人にまで減らしている。(ただし世界平均は79人だが)
アフリカの希望、といわれる由縁だ。
そしてモザール社の形態こそが、世界に展開する多国籍企業の在り方ともいえる。
ところが・・・企業の恩恵に預かれない者の方が当然多い。
だから貧富の格差が生じる。そこに凶悪犯罪が発生する。
皆が貧しい絶対貧困下では、犯罪を起こす余裕もないからだ。
南アフリカ(と隣国モザンビーク)は、中米コロンビアに次いで、
凶悪犯罪発生率世界2位だ。
その犯罪は、資源・武器・麻薬の密輸、奴隷労働・兵士・買春・臓器移植と
この世に存在する限りの、あらあゆるものに及ぶ。
そして、最も被害を受けているのは子供だ。
これらの犯罪に巻き込まれるのは、子供なのだ。
(アフリカのみの統計は手元にないが)世界では、15才以下の児童労働者は2,6億人
ストリートチルドレン=1億人。人身売買120万人。
そして、その人身売買で大人が儲けるのは年間10億ドル・・・
閑話休題。一番最近見たアフリカ関連の映画。
インビクタス/負けざる者たち
南アフリカ初代黒人大統領ネルソン・マンデラ(モーガン・フリーマン)と、
南ア・ラグビー代表チームのキャプテン(マット・デイモン)の友情を描く。
そして子供達。
ネパールの腕白
新疆ウイグル自治区のおしゃまちゃん
この子は、中学校に行くことができたのか・・・
そしてアフリカ
ネパールの、ウイグルの、アフリカの、福島の・・・世界の子供達に幸多かれ!!